[アップデート] AWS Elemental MediaStore で低頻度アクセスストレージ(MediaStore-IA)が使用出来る様になりました!
こんにちは、大前です。
AWS Elemental MediaStore で低頻度アクセスストレージ(MediaStore-IA)が使用出来るようになりましたので、お知らせします。
AWS Elemental MediaStore adds lower cost infrequent access storage tier
どんなアップデートか
概要
MediaStore は今まで単一のストレージオプションしか存在しませんでしたが、今回のアップデートにより、低頻度アクセス用のストレージ階層(MediaStore-IA)が追加されました。
S3 で提供されているストレージクラスと同様の仕組みが MediaStore にも追加された感じですね。
S3 の低頻度アクセスストレージオプションと同様に、あまりアクセスする事がないオブジェクトを MediaStor-IA に移すことでコストの削減が期待できます。
また、一度 MediaStore-IA に移したオブジェクトは標準ストレージに戻すことが出来ないので、注意しましょう。
MediaStore-IA の使い方
MediaStore コンテナのライフサイクルポリシーを使用する事で、特定のオブジェクトを MediaStore-IA に移動させる事が出来ます。
公式ドキュメントに記載のある例を取り上げて、具体的な記法を説明します。
{ "rules": [ { "definition": { "path": [ {"prefix": "AwardsShow/"} ], "days_since_create": [ {"numeric": [">=" , 30]} ] }, "action": "ARCHIVE" } ] }
"action" : "ARCHIVE" と指定する事で、ルールに合致するオブジェクトは MediaStore-IA に移動されます。
"path" や "days_since_create" 等については、ライフサイクルルールでオブジェクトを削除する時などと特に変わりません。
料金について
MediaStore-IA を使用した際の料金をチェックします。
そのうち反映されると思いますが、本記事執筆時点では日本語ページには MediaStore-IA の料金が載っていない為、English ページに切り替えて確認ください。
AWS Elemental MediaStore Pricing
保管料金
標準ストレージと比較し、約20%ほどお安く使えるようです。
Storage Class | Price |
---|---|
Storage (Standard) | $0.025 per GB |
Storage (Infrequent Access) | $0.019 per GB |
リクエスト料金
一方で、低頻度アクセスストレージからデータを取り出す際には、標準ストレージよりも高い費用が発生します。
料金表を見る限り、MediaStore-IA への移行にも料金が発生する様です。
Storage Class | PUT, DELETE, LIST Requests | GET and all other Requests | Lifecycle Transition Requests | Data Retrieval |
---|---|---|---|---|
Standard | $0.0047 per 1K requests | $0.00037 per 1K requests | $0.0000 per 1K requests | $0.0000 per GB |
Infrequent Access | $0.0000 per 1K requests | $0.0010 per 1K requests | $0.0100 per 1K requests | $0.0100 per GB |
おわりに
AWS Elemental MediaStore で低頻度アクセスストレージ(MediaStore-IA)が利用可能となりました!
今までライフサイクルポリシーでは削除しか出来なかったのですが、「削除はしたくないけど、めったにアクセスされる訳でもないしな...」といったオブジェクトに対して低頻度アクセスストレージという選択肢を選べる様になりました。
料金表を見てわかる通り、リクエスト料金は標準ストレージよりも高くなっている為、文字通り「低頻度アクセス」なオブジェクトに対して使用する様にしましょう。
以上、AWS 事業本部の大前でした。
今月はメディア系のアップデートが多いなぁ...